ちょっと自由に生きるコツ

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見方を変え気持ちを変えるとちょっと自由になれるかも。 ビジネスマン向けのメソッドから、日々の雑感までを綴っていきます。

心情のギャップ 初めて年上の部下をもったときの話 その2

「初めて年上の部下をもったときの話」のつづきです。

 

礼をもって接することの大切さと難しさ 初めて年上の部下をもったときの話 その1

 

さて、初めて2人の年長者の上司という立場となりました。

でもそれは、役職上、その立場になっただけなのです。

 

 上司としての能力は未知数、経験と実績はゼロ、そして何より、その立場にふさわしい「格」と呼ぶべきものが備わっていません。

ないものだらけの人間が、そうやすやすと認めてもらえるわけがなく、2人からは明らかな「上からの値踏み目線」を感じておりました。

 

年上の部下の仕事振り

さて、彼らの仕事振りがどうだったかというと、全く何もしないというわけではありませんでした。やらなければならないことは、渋々ながらもやっていたのです。

 

ただ、それは常にギリギリ最低限というレベルで、あわよくばその下限を下げようとするのです。

自分のやるべき仕事を他の人間に押し付けようとし、その相手は、彼らの直属の部下であり、私だったのです。

値踏みをしつつ、楽をしようという行動です。

 

彼らの部下たちは「いいかげん何とかして欲しい」と私に訴えてきますし、それ以前に私自身、たまったものではありません。

そんな状態だったので、クライエントからも、「手抜き」とクレームを受ける始末でした。

 

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話し合い、表向きは礼儀正しくしていたが・・・

仕事をしない年上の部下2人と、それぞれと個別に、何度も話し合いをしました。

 

その際に、私が口にした言葉は、

「どうして、やらないんですか?」

「仕事なんだから、やるべきですよね」

「あなたの部下たちは、困っていますよ」

「じゃあ、どうしたいんですか?」

といったものです。

 

これらは「正論」ではありますが、稚拙としか言いようのない紋切り型の物言いです。

 

それに対して、彼らの答えは、

「前の人(=私の前任者)は、文句を言わずにやってくれた」

「年を取ると、身体と頭がついて行かなくなるんだよ」

「あんたも、この立場になったら分かるから」

などなど。

イチイチ文句を言わず、そっとしておいてくれ、と言うことでした。

 

こんなやり取りが何度も繰り返され、その都度、「最低限、これだけはやってください」で締めくくっていたのです。

 

私がこんな物言いをしていたのは、私自身が未熟だったからです。

一方で、なぜ、最低限のことすら他人に押し付けようとするのかが理解できず、「いけしゃあしゃあ」と言い訳する態度には、本音ではむかっ腹を立てていました。

結果、表向きの態度は礼儀正しくしていたつもりでも、中身は出来ていなかったということです。

 

ケンカ別れ

ある日、よろしくない方(年長者でやる気がまったくない方、Aさんとします)と話し合いをしていたときのことです。

いつものように、のらりくらりと言い訳を繰り返しラチがあかない態度に、我慢できなくなりました。

そして、

「そんなに仕事がイヤなんだったら、もう、会社を辞めればいいじゃないですか」

と言ってしまったのです。

 

言われた当のAさんは、顔を真っ赤にして、

「気力と体力が続く限り、会社は辞めない」

と言い捨て、その場はケンカ別れとなりました。

 

この言葉を聞いて、「このオヤジは、一体、何をとぼけたことを言ってるんだ」と思いましたし、「何が気力と体力だ?エラそうに言うんだったら、ちゃんと仕事しろよ」とも思ったのです。

 

あんたももう少し何とかならないか

それから、冷戦状態が続きました。

幸いにも?、年長の部下たちは、私とは勤務場所がそれぞれ別(出先の事業所)でしたので、毎日、顔を合わせずに済んではいましたが、事態は悪いままだったのです。

 

しばらくして、まだマシな方(Bさん)から、話がしたいと連絡がありました。

開口一番、言われたのは

「Aさんは自分が悪かったと反省している。だけど、あんたももう少し何とかならないか

というものでした。

 

いわく

  • 自分たちは、役職定年によって現職を退いた身である
  • 現職当時に比べ、給料は格段に下げられた
  • 今は、心身ともに楽な仕事をほどよくこなしながら、第二の職場の定年を迎えたい
  • あんたは先があるから張り切るのは分かるが、それを自分たちに押し付けないで欲しい

と。

年上の部下たちの置かれて居る状況を理解したうえで、それなりの配慮をせよ、というものです。

 

いかがでしょうか?

まさに、彼らにとっての本音ですね。

一旦、会社を”卒業”している以上、「仕事はほどほどに、平穏無事な毎日を過ごしたい」という心情になって当然だと思います。

本人たちも、そんな毎日が過ごせると思って(それが大きな勘違いなのですが・・・)、グループ会社への転籍を承諾したわけですから。

 

でも、この心情、他人にしてみれば、理屈では分かっていても、本当に理解し同調できるかと言われると、存外に難しいものだと思います。

上記のBさんの発言を見て、多くの人は「気持ちは分からなくもないが、言ってることは甘過ぎる」と捉えるのではないでしょうか。

 

心情理解のギャップ

心情、本人にとっては正当なものであっても、他人が心底理解したり、受け入れらるとは限らないもの。

このギャップは、コミュニケーションエラーを引き起こす大きな原因になっているのです。

 

キャリアにおいて、相手が自分よりも若い人が相手だと、自分自身が通ってきた道として、その心情を理解しやすいかもしれません。

でも、相手が年長者では、自分自身がまだ経験していない状況にいると、本当の心情は分からないのでしょう。

 

一方、若い人は、先々を考えて自分の心情を押さえ込むことが多いでしょうが、今回の年長の部下のケースは、ある種の開き直りであるため、態度としては非常に分かりやすく表れています。

 

つまり、

  • 若い人の心情は理解しやすいけれど、表に出さないことが多いので気づかない
  • 年長者の心情は理解しがたいのに、行動だけが見えるため納得できない

ということです。

 

そして、心情を理解できたとしても、どこまで寄りそうか、あるいは、情に流されることなく対処できるかは、本当に難しいことです。

 

それでも、年齢や立場は関係なく、人と接するときは、礼をもってなすのとともに、心情理解に努めることが大切なのだと言えます。

私自身、これらは、今にして思うと、なのですが・・・。

 

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おまけ

さて、事の顛末です。

Bさんの指摘に対して、私が答えたのは、

  1. 2人が置かれている状況は理解するけれども、だからと言って、自分がやるべき仕事をやらずに済まされるものではない
  2. それぞれの仕事は、クライエントから決して高い評価を得ておらず、いつ何時、切られるか分からない
  3. そうなると、若い社員たちの仕事がなくなる(つまり、職を失うのはあなた方だけではない、ということ)
  4. この状況を理解したうえで、やるべきことをしっかりとやってもらいたい

と言ったものです。

 

これを言っても、すぐに何とかなるものでもなく、以降も、何度も話し合いを行いました。

あわせて、筋の通らないことには一切譲歩しませんでした。

すると、やがて、あきらめたのでしょう、2人とも露骨な「わがまま」は言わなくなりました。

仕事振りは相変わらずでしたけど。

 

ということで、結果はかろうじて「オーライ」となりました。

でも、「あの物言いは間違っていた。もっと配慮できていた」と忸怩たるものが多々あります。

それらは、後になって思えることなのですが・・・。

 

さて、こちらは私が何度も繰り返し読んでいるマネジメント関連のハウツー本です。

「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方

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「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の言葉

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51の考え方に51の言葉と数は多く、中には正直言って、受け入れられない考えや言葉もあります。

が、その多くは実務上で使えるものであり、大きなヒントになっているのです。

 

経営者向けの難しいマネジメント本よりも分かりやすく、実践的ですので、もし、悩んでいることがあれば、一度、手に取られることをおすすめします。

 

では、また。

 

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