高圧的・威圧的な上司にマウントされないための対処法

 

とっても残念なことに、世の中には「高圧的な上司」がたくさんいます。

威圧的な上司」とか、「マウント上司」とか、「横暴な上司」とか、表現のされ方はいくつもありますが、とにかく「言うことや態度が暴力をふるっているの同じくらいにひどい上司」のことです。

 

もし、あなたの上司が高圧的・威圧的だったら、そして、毎日マウントされていたら、ストレスがいっぱいで、会社に行くのが苦痛で仕方ないことでしょう。

そして、高圧的な上司から、なんとか逃れたいという思いでいっぱいだと思います。

 

私自身、これまで何人か高圧的な上司の下で仕事をしてきたことがあります。

毎日がイヤでイヤで仕方なかった時期を何度か過ごしてきましたが、そのときに試行錯誤を繰り返しながら、その場を乗り越えた経験があります。

 

そこでこちらでは、私自身が経験してきた「高圧的・威圧的な上司であっても、マウントされないようにする対処法」を紹介します。

 

ポイントは

  • 上司とうまくやっている同僚のマネをする
  • 受け答えの仕方を変えてみる
  • 上司とは対立しない

の3つとなります。

こちらの記事を読んで、あなたの上司に当てはまる部分はないか、あなた自身ができそうなことはないか、チェックしてみてください!

 



高圧的な上司とは

まず、一般的な高圧的な上司とは、以下のような問題を持っている人と言えるでしょう。

  • 上から目線で威圧的に命令してくる
  • 命令してくる内容がメチャクチャで、背景や手順の説明がない
  • 命令は一方的で、質問を許さない
  • 命令する内容がコロコロ変わる
  • 出来上がったものに「違う」とやり直しを命じる(どこが「違う」かの説明は無し)
  • 何事も自分の都合の良いように解釈し、反論を許さない
  • 自分のミスは認めず、折れない
  • 自分の仕事が詰まってくると、八つ当たりする
  • 思考の強制や人格否定スレスレの発言をする

 

パワーハラスメントにならないギリギリのところで(ときにはパワハラ間違いなしの場合もありますが)、上から押しつぶしてくるような業務命令や態度、行動、発言、雰囲気を持った上司。

常に部下の「粗探し」をしていて、ちょっとでも気に食わないところを見つけたら、それこそ、鬼の首でも取ったかのように、マウントしてくる上司。

 

部下は、毎日、自尊心を傷つけられ、消耗させられる・・・、たまらないですよね。

高圧的な上司の具体的な例

今、この記事をお読みいただいている「あなた」の上司は、きっと高圧的な上司だろうと思います。

私自身、これまで何人も高圧的な上司の下で仕事をしてきました。

具体的にどんな上司だったかタイプを書きますので、あなたの上司が当てはまるか、チェックしてみてください。

 

根っこが弱い上司

まず、根っこが弱い上司。

 

ことあるごとに上司とぶつかってばかりで、毎日毎日がとてもしんどい時期がありました。

この上司は

  • 指示することがコロコロ変わり、言われた通りにアウトプットを出しても「OK」を出さない
  • 「何か意見はないか?」と聞いてくるのに、質問したり意見を言うと逆ギレし、「YES」というまで議論をふっかけてくる

といった感じでした。

この上司のせいで、仕事は停滞するは、ムダな議論で時間をつぶされるはでストレスたまりまくって胃潰瘍になってしまったのですが・・・。

 

あるとき「この人は、なんでこんなに高圧的な態度を取るのか??」を考えてみたのです。

できるだけ客観的に考えた結果、その高圧的な上司は、

  • 根がまじめで、良いアウトプットを出したいと考えている
  • 頭がよく、考えながら行動するタイプである
  • 出世欲があり、自分への評価、特に役職が上の人からの評価を人一倍気にしている
  • プライドが高くて「褒められたい」気持ちがとても強く、それ以上に少しでも自分を否定されることを嫌っている

からではないかと思い至りました。

 

これを、信頼できる先輩に確認したところ、

「俺もそうだと思う」

との答えでした。

 

 

根っからの横暴な人間

次のタイプはこちらで紹介している上司です。

「できない理由を探すよりできる方法を考えろ」と上司から言われたときの対処法

「できない理由を探すよりできる方法を考えろ」と上司から言われたときの対処法
会社のルール違反や法律違反を指示されたとき、できない理由を説明したら、「できない理由は聞きたくない。やれる方法を考えろ」と言われたら・・・。

 

この人は、社内でも超がつくほど横暴で有名な人。

常識が通用せず、なりふり構わない言動で周りを押しのけ、たくさんのしかばねを踏みつけながらのし上ってきた人です。

 

 

この上司は、「よく勤め人になれたなぁ」と思うくらい根っから横暴な人間で、実際、社員が見ている前で部下に対して本当の暴力をふるったこともありますし、物を投げつけたり、固定電話機をわざとぶち壊したりと、暴力的な面を見せつけることで、部下たちをビビらせて言うことを聞かせるような人でした。

 

また、出世欲に取り付かれていたので、とにかく成果を出すためならどんな汚い手でも平気にやる(やらせる)し、部下の成果は横から全てかっさらっていく人。

それに、守銭奴と呼ぶべき、恥ずかしいくらいのドケチでした。

それらが全て高圧的・威圧的な言動につながっていたのだと思います。

(ただ、親分肌でしたので、懐に入り込んで、良い成果を出していたら、高圧的ではあったものの横暴な態度は取らなくなりました)



マウント上司への対処

多くの高圧的な上司、マウントしてくる上司は、ここまで書いてきたような部下にとってイヤな要素を持っています。

今、あなたの上司がこのようなタイプだったら、その対処として、以下のことを試してください。

 

先輩や同僚のマネをする

他の同僚たちも、上司からマウントされているはずですが、中にはうまく対応している人もいることでしょう。

まずは、その「高圧的な上司と上手にお付き合いしている人」に、上司に接するときに、どうすれば良いかを聞いてみましょう。

その回答の中に、自分ができそうな良い対応法があれば、マネをするのです。

出来ている人のマネをすれば、かなりの確率で上司からのマウントを避けることができます。

 

先輩や同僚からは、もしかしたら、「あきらめて、黙って言うことを聞いている」との答えしかないかもしれません。

その際は、「本当にそれでいいと思っているか」を確認し、YESであれば、どうやって心の折り合いを付けているかを聞いてみましょう。

その折り合いの付け方に納得がいけば、自分もマネするとストレスは軽減されるでしょう。

 

もしNOであれば、その先輩や同僚と高圧的な上司対応で共闘できるかもしれません。

(もっとも、共闘といっても高圧的な上司と直接戦うという意味ではありません。先輩や同僚と一緒になって、マウントされない仕掛け作りをするということです。

どうしても上司とやりあいたいと言う方は、相手を見極めて、外堀をしっかりと埋めてからにしましょう。そうでないと、後で大変なことになる可能性がとても高いです)

いずれにせよ、自分ひとりだけで抱え込まず、他の人に状況を知ってもらうことが大切です。

 

指示の受け答えを変えてみる

高圧的な上司にありがちな「作業レベルの指示出し」しか行わない上司に対しては、「作業手順」ではなく、「作業の目的や意味」を確認するようにしたらどうでしょうか?

 

指示を出す側にありがちな話として、

  • 出てきた案を見てから判断したい
  • 思いつきを口に出してしまう
  • 指示に基づく作業のボリュームがどの程度か分かっていない

ことがあります。

「部下に指示をすること」の重みを理解せず、適当にポロポロ指示出しする上司って、結構いますからね。

 

そこで、指示そのものに対してではなく、指示されたことの目的や意味を尋ねる、もしくは、「自分はこう理解しているがそれで良いか」を確認するのです。

すると、あまり考えずに適当に指示していた上司でも、「どうだったっけ?」と立ち止まり、その指示に妥当性があるかを考え直すはずです。

 

そして、上司からの返答は、

「目的はこういうもの。だから、この作業が必要。でも・・・、こういうやり方もあるかな」

と言う風に、それまでよりは、深みのあるものに変わってくるはずです。

もしかしたら、「よくよく考えたら、あんまり意味の無い仕事の指示をしていたようだ。この指示は取り消す」となるかも、ですし。

 

いずれにしても、「指示出し」程度の指示しか出さない(出せない)ような上司なわけですから、そんな上司に対して「作業手順」を質問すると、回答するのを面倒くさがって当たり前で、逆ギレするのも十分考えられます。

だったら、上司に対して「あんたもちょっとは考えろ!」とのメッセージを込めて、目的や意味を質問しましょう。

もし、それで逆ギレされても、何度か繰り返していたら、上司の指示出しのし方は変わってくるはずですよ。

ただ、質問するときは、絶対に上司と「対立」しないよう注意が必要です。

 

上司と「対立」しないこと

高圧的な上司との受け答えで最も重要なことは、「対立」しないことです。

上司の言うことは、表面上だけでも良いので、とりあえず全面的に受け入れるスタンスで聞くようにしましょう。

その際、「さすが」「すごい」といったホメ言葉を挟めたら、とても効果的なのですが・・・、今更、言いにくいでしょうから、「なるほど」とか「そういう考えだったんですね。気づきませんでした」と自分を下にする言葉を発すればよいですね。

 

また、上司が言っていることに納得ができない場合は、否定するのではなく、自分の考えを述べたうえで、質問形式で意見を求めるとよいでしょう。

「今のお話を伺ってふと思ったのですが、例えば、こういう場合は、一体どうなるのでしょうか?」

この聞き方だと、上司の考えをさらに引き出せますし、うまく誘導できれば、あなたの考えを上司の口から言わせることができます。

そして、上司に「自分が良いアイデアを出した」と勘違いをさせてあげることもできるのです。

 

これは、上司に手柄を与えてあげることとなり、関係改善の一歩となります。

さらに高じれば、上司はあなたを認め、信頼し、あなたと積極的に仕事の話をしたがるようになるでしょう。

こうなってきたら、上司は高圧的な態度で接してくることは、まず、ありません。



高圧的な上司への一番マズい受け答え

高圧的な上司への受け答えで一番マズいのは、

「以前、こうせよと指示されたからやったのに。何がダメなんですか?」

という言い方です。

これは、上司にとって「あなたに非がある」と面と向かって言われた気分になる物言いです。

 

高圧的な上司は、えてしてプライドが高いもの。

そんな上司が、部下から非があると責められるような物言いをされると、間違いなく「ブチッ」と切れます。

売り言葉に買い言葉で、対立するだけです。

まともな結論など出てこず、ただ、立場の弱い部下がつらい状況に追いやられるしかないのです。

 

本来はまともな上司なのに、部下の物言いが良くなかったために「高圧的な上司」にしてしまった、ということもありえるのです。

原因は、まずい受け答えをした部下にあるのですね。

(ただの商品苦情に対して、対応を間違えるとクレーマーにしてしまうのと同じです)

 

上司に背景を聞いてみる

上司の言っていることが変わった場合、

「以前、こうせよとおっしゃいましたが、何か状況が変わったのでしょうか?

と、あえて背景を聞いてみるのです。

上司が適当に指示を出していたとしたら、納得できる回答は得られないでしょう。

それでも、

「あぁ、知りませんでした。(上司も)大変だったんですねぇ。では、私ももうひと頑張りします

と、大人の対応をしてあげましょう。

 

これを繰り返すごとに、上司は自分の発言の責任を感じるようになり、コロコロと指示を変えたり、適当な指示だしをすることが少なくなるはずです。

このようなことを積み重ねていくと、やがて、上司の思考や言動パターンが見えるようになります。

すると、自ずと対処法もわかってきますので、人間関係が良くなるか、少なくとも今より悪くなることはありません。

仕事の上で、どんどんと自分の意見を取り入れてもらえるようになっていき、会社での仕事がとても楽しくなってきますよ。

 

それでもダメなとき

あたまの堅い人(悪い人)や、不幸にも人間としてダメな人が上司だったら、上記のやり方で頑張っても、うまくいかないこともあるでしょう。

こうなると、人間関係を何とかする云々以前の相手ですので、割り切った対応をするしかないでしょうね。

その場合の上司対応の仕方は、こちらの記事に書いています。

決しておすすめはしませんが、腹に据えかねたときに参考にしてください。

大嫌いな上司やウマが合わない上司の対処法
あなたは上司と良い人間関係を築けていますか?「はい」と答えられる方は、とっても素晴らしい会社生活を過ごされていることでしょう。「いいえ」とお答えの方、ツライですよね・・・。上司との人間関係が良くないという方は、きっと今、上司のことが大嫌いで

 

部下から上司に歩み寄ること

職場における最も大切なことは、上司との関係性です。

これが、うまくいっていないと本当にストレスであり、一体、何のために働いているのかが分からなくなるくらい追い詰められます。

やはり、上司とはできるだけ良い関係でありたいものですが、そのためには、まずは部下から歩み寄る姿勢を示すことも大切です。

 

あなたが上司に対して常に拒否モードで、それが態度に出ていたとしたら、上司は(いやがらせや、どちらが上の立場かハッキリわからせようと)マウントを取ってくるもの。

 

とっても勇気がいること、そして、とってもイヤなことですが、一度、あなたから歩み寄る姿勢を見せてみませんか?

そうすると、びっくりするくらい状況が変わるかもしれませんよ!

 

このエントリーを読まれた方々の会社での生活が、少しでもよくなれば幸いです。

 

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ではまた。